FSSC22000取得への想い

INTERVIEW

専務取締役 衣笠秀貴

FSSC22000取得のきっかけ

当社は食品用の木箱を扱う会社という事で、お客様の商品が直接木箱に触れることもたくさんあります。食品安全に対する考え方から、『食品が直接触れる木箱(化粧箱)も、安心・安全なものをお客様に届けたい』という想いでFSSC取得のプロジェクトが発足したのがきっかけです。
構想は自体は2013年ころよりあり、本格始動は2018年の夏ごろから、FSSC22000を取得できたのは、2019年10月なので、取得に1年ほどかかりました。ただ、木箱業界ではFSSC22000を取得している企業は当社が初めてなので、お客様に安心・安全な商品をご提供しているという事が国際規格で証明されたことになります。

FSSC22000取得の苦労

衛生を証明し、管理していく上で、30個以上の細かい項目・ルールを定め、衛生管理資料を作成しました。
工場に入る際の手洗い・エアーを通って入るなどの商品製造に関わるルールや、糊付けするボンドや塗料など使用する全ての化学薬品のSDS(安全データシート)を取り管理する等の原材料に関わる管理、そしてそれに関わるスタッフの衛生に対する意識改革など、様々な物事への意識を統一化し、全てにおいて衛生状況を視覚化出来る様にしました。
今年FSSC22000を取得できましたが、取れば終わりというわけではなく、安心・安全な木箱でお客様の商品を守る為にも、継続していかなければ意味がありません。
毎年審査があることなので、継続して安心・安全な木箱をこれからも提供できるように取り組んでいきたいです。

会社として変わったところ

やはり社員1人1人がもつ食品安全に対する考え方だと思います。このFSSC22000を取ることで、なぜ「それ」をやらないといけないのか、という理由がしっかりと分かったうえで食品安全に1人1人が取り組むようになりました。社内では食品安全チームを組み、食品安全委員会として毎月衛生に関する会議を行っています。
また、作業台に有害な菌が付着していないかを調べる検査を定期的に行っていたりと、意識的にも行動的にも以前とは大きく変わりましたし、衛生への取り組みが根付いてきています。

大切な商品だからこそ大切につくる

FSSC22000を取得したことで、業界の先駆けとして安心・安全の面で唯一無二の存在でありたいと思っています。FSSC22000認証取得をしたことでわかったのは、安心・安全の面に気を付ければ気を付けるほど、商品の品質が更に向上していること。お客様の大切な商品を守る「木箱」。だからこそ、商品も安心・安全も守らないといけないと思っています。
そしてそれが当たり前であるために、認証取得後も木箱価格の変更等は行っておりません。FSSC22000認証取得は海外でも通用するものなので、お客様の商品が海外へと届けられる場合でも、衣笠木工所の木箱は安心して使っていただける木箱となりました。 食品安全の面でも、お慶びのシーンに華を添える「箱」としても、『ひとつ上のレベルにある木箱』を、安心してたくさん使っていただきたいなと思いますね。